シャケ缶(鮭の缶詰)の骨が柔らかい主な理由は、缶詰の製造過程で高温高圧加熱(加圧加熱殺菌)を行うためです。
### 詳しい仕組み
- 魚の骨は、主にカルシウム(リン酸カルシウムやハイドロキシアパタイト)とコラーゲンでできています。
- コラーゲンは骨に強度と弾力を与える役割を果たしています。
- 缶詰にする際、密封した缶を120℃前後で1時間以上加熱します(家庭の圧力鍋と同じ原理)。
- この高温高圧で、コラーゲンが溶け出してゼラチン状になり、汁に溶け込みます(缶を開けた時にゼリー状のものが入っているのはこれ)。
- コラーゲンがなくなると、残るのはカルシウムの部分だけになり、ポロポロと脆く柔らかい状態になります。
そのため、シャケ缶の骨は簡単に砕けたり噛み砕けたりして、食べやすくなっています。実際、骨ごと食べることでカルシウムを効率的に摂取できるのがメリットです(サバ缶やイワシ缶なども同じ理由)。
新鮮な鮭の骨は硬いですが、缶詰の加工でこの変化が起きるので、安心して骨ごと食べてOKですよ!